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空中庭園
2007-09-24 Mon 15:06
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製作年度 2005年
上映時間 114分
監督 豊田利晃
出演 小泉今日子 、鈴木杏 、板尾創路 、広田雅裕 、國村隼 、瑛太


映画『青い春』の監督、豊田利晃による異色のホームドラマ。
バイオレンスタッチの『青い春』は、オリジナリティ溢れる演出により、他の青春映画とは一線を画す出来だった。
 本作『空中庭園』でも、カメラワークから演出、さらにキャスティングに至るまで、独特のアイデアをふんだんに取り入れ、おもしろい作品に仕上がっている。

 幸せを演じる家族。これは古くから使われているテーマ。小津安二郎やイングマール・ベルイマンがよく使っている。特に、家族同士のインモラルな言い争いは、ベルイマンの映画に頻出する。本作でも、家族の間に漂う、不穏な空気感がうまく描けていた。

小泉今日子の演技は圧巻。内面に潜む狂気を、ここまで演じられるとは意外だった。この演技力はもはや怖いものなし。

 鑑賞後の爽快感は、ベルイマン作品では見られないもので、豊田監督のセンスの賜物であろう。一つに、小泉今日子、板尾創路、鈴木杏など実生活でも裏表がなさそうなキャラクターを起用したためではないか。
 この家族ならうまくいく、そういう安心感が生まれ、観客はラストシーンに納得するのだ。きっと。


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文学賞メッタ斬り!
2007-09-18 Tue 00:58
文学賞メッタ斬り! (ちくま文庫)文学賞メッタ斬り!

大森 望 豊崎 由美



豊崎由美、大森望の読書家二人による、文学賞をテーマとした対談本。
最近は古めの小説しか読んでいなかったので、新進気鋭の作家たちの動向が知れて、なかなか新鮮だった。
 おなじみの芥川賞をはじめに、メフィスト賞や日本ファンタジーノベル大賞などなど、有名どころから耳慣れない文学賞の裏話が聞ける。
 まずは芥川賞での選考過程の裏話に、ちょっとびっくりした。

 「とにかく今、芥川賞の行方を左右しているのは宮本輝なんですよ。とりあえず、テルちゃんに読ませなきゃいけないわけ。テルちゃんでもわかる日本語、テルちゃんでもわかる物語、それが芥川賞への近道(笑)」(p18)

 ほんとかどうかは分からないが、ところどころで選考委員の宮本輝と渡辺淳一をくどいほど、批判していた。個人的な印象だけど、豊崎氏のはなしはおもしろいけど、ゴシップ的な要素があり、信頼できなそうだ。興味深かったのは、後半の新人賞の話から。メフィスト賞は型破りな作品に受賞させていて、日本ファンタジーノベル大賞は、現代文学の新しい才能を発掘しているのだという。

「極端なことを言えば、日本の新人賞ってメフィスト賞とファンタジーノベル賞があればあとは要らない、わたし的にはね。」(p256)

 これも、豊崎氏の発言だったかと。
 ちなみにメフィスト賞からは舞城王太郎が、日本ファンタジーノベル大賞からは鈴木光司や森見登美彦が選出されている。このあたりの章を読んでいると、新人作家たちの新しい小説に触れてみたくなってきた。(ちなみに新人作家として古川日出男が絶賛されていたので、『サマーバケーションEP』、『ベルカ吠えないのか?』を読了。たしかに作風は新しいけど、おもしろいかどうかは疑問だった。)
 評価の定まった昔の作品を読むのもいいけど、今まさに才能を開花させようとしている若い人たちの作品をリアルタイムで読むのも楽しいのかも。
 文学賞ガイドとしても、新人作家ガイドとしても読める、なかなかおもしろい本だった。
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ゆれる
2007-09-16 Sun 18:49
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製作年度 2006年
上映時間 119分
監督 西川美和
出演 オダギリジョー 、香川照之 、伊武雅刀 、新井浩文 、
    真木よう子 、木村祐一


つり橋の上で起こった事件を巡り、ある兄弟の心象を鋭く捉えた秀作。
僕的には、最近観た映画の中でナンバー1かも。


<以下若干ネタバレです、注意>


まずは、オープニング。おなじみのオダギリジョーが、レトロな車に乗って田舎町を駆け抜ける。オシャレなこのシーンは、きっと昔のアメリカ映画へのオマージュ。無駄なセリフを排除して、登場人物の目線やしぐさで最低限の情報を伝える。細やかな表情の変化を捉える監督の手腕は絶妙。

感心したのは、裁判所でのワンシーン。
オダギリジョーが、それまでの証言を覆す重大な発言をおこなった後の演出。聴衆は微動だにせず、カメラは何事もなかったかのように、同じ構図でオダギリジョーを撮り続ける。
よくある演出方法としては、そのような重大発言の後、カメラは聴衆がざわつく様子を追い、主要人物たちの表情の変化をアップで次々とらえていくものだ。
なんとなく習慣になってしまう現象は、怖いもので、ちょっと立ち止まって演出方法を考えてみる、というのは大変重要なことであると思う。
西川監督は、きっとたくさん映画を見ているんだろうな。

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また脚本の執筆も監督が兼ねているが、こちらの完成度もたいしたもの。
危険なつり橋を渡るオダギリジョー。それを追いかける女性。女性を止めようとする兄。現実でも、またメタファーとしても、各人の命運をわけるつり橋。見事の一言。



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クレージー黄金作戦
2007-09-06 Thu 12:38
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製作年度 1967年
上映時間 157分
監督 坪島孝 、和田嘉訓
出演 クレージーキャッツ 、植木等 、ハナ肇 、谷啓 、犬塚弘 、
    藤田まこと 、浜美枝 、園まり



 シリーズ最高傑作と謳われる、植木等主演、痛快エンターテイメント。住職の坊主が詐欺まがいの行為に及ぶというストーリーは、よく映倫にひっかからなかったものだ。

 単純といえば単純なストーリーだが、敗戦20年にして、アメリカに頭をさげてばかりでいられるか的な価値観が劇中に存在していたことが意外だった。勉強して、いい大学入って、いい会社入ってといった俗物根性も作品冒頭で批判していたし。世間を嘲ってこそ、コメディは一級作品たりうるのだろうか。

 ラスベガスの大通りを借り切ってのダンスシーンは、なかなかの見もの。ネオンを背にしたスーツ姿の男達。僕はこの光景にナショナリズムを感じる。アメリカでも日本式を貫き通す植木等らの姿が尊い。なぜか美女にもてる谷啓が気に食わなかったが、万人にこの作品が受け入れられた要因は実はそこ(さえない男たちが活躍すること)にあるような気がした。

とりあえず、浜美枝、園まりがきれいだった。とさ。


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 機械材料加工学Ⅱ 

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kkaazz2000

Author:kkaazz2000
技術系。神奈川在住。

歴史から消えつつあるカルト映画たち。さもありなんという作品から、なぜこれがという作品まで。そんな不可思議な世界にはまりつつある今日この頃です。

 
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