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天然コケッコー
2008-03-25 Tue 00:41
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制作年度 2007年
上映時間 121分
監督 山下敦弘
脚本 渡辺あや
撮影 近藤龍人
出演 夏帆、岡田将生、柳英里沙、藤村聖子、森下翔梧、本間るい、宮澤砂耶、夏川結衣、佐藤浩市、廣末哲万、大内まり


 全校生徒7人という田舎の学校を舞台にした青春映画。中学二年の右田そよ(夏帆)は、小学校からずっと、同級生のいない学校生活を送っていた。ある日、東京から大沢広海(岡田将生)が転校してくる。広海に密かな恋心を抱くそよだったが。
 こういう素朴な設定が好みです。僕自身、田舎で生まれ育ったことが一つの理由かと思います。

 山下敦弘監督は、最近、知人の間でよく話にのぼる人です。最近では、『リンダリンダリンダ』で話題になった監督で、日本のアキ・カウリスマキだとか、日本のジム・ジャームッシュだとか言われていたそうです。新人監督は、作風が高名な巨匠のものに似ていると、よく「××(巨匠の名前)の再来」なんて言われますが、本人にとってはあまりうれしい言葉ではない気がします。なぜなら、暗にパクリだと言っているみたいだから。
 それは置いておいて、たしかに本作を観ると、かように評される理由がわかる気がします。これといって大きな事件が起きなかったり、ささいな日常生活を撮るのがうまかったり、カットがやたら長かったり。

 恋に発展する前の恋を描いたとかなんとか、監督はどこかでおっしゃっておられました。そよの不可解な行動は、恋心を自覚できないという精神的な発育途上が起因しているわけです。映画『耳をすませば』は、少女と少年がはっきりと恋愛を自覚するまでを描いた名作ですが、これに対し『天然コケッコー』の二人は、最後の最後でやっと恋愛に気づきはじめる。その繊細な瞬間をラストシーンに迎えたところが、なんともにくい。恋愛に幻想を抱けなくなった方、都会の喧騒から離れたい方、ぜひ一度鑑賞を。
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ハゲタカ
2008-03-16 Sun 04:50
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制作年度 2007年
制作 NHK
演出 大友啓史、井上剛、堀切園健太郎
原作 真山仁
脚本 林宏司
音楽 佐藤直紀
出演 大森南朋、 松田龍平、 栗山千明、 柴田恭兵


NHK土曜ドラマとして2007年に放送された話題作。真山仁の経済小説を原作とした本作は、イタリア賞ほか数々の栄誉に輝いている。タイトルのハゲタカとは、バイアウト・ファンドを指す。

<以下、ネタバレ注意>

三葉銀行のエリート社員芝野は、元部下の鷲津に再会する。鷲津は、三葉銀行退職後、外資系ファンドの代表を務め、日本企業の買収売却を繰り返す。案件ごとに顔を合わす二人であったが、芝野は無情な鷲津のやり方に敵対心を抱く。マスコミからも批判を浴びる鷲津であったが、鷲津の関わった企業が、密かに業績の好転を見せはじめ・・・。

放送までに100回近く改稿を重ねたといわれる脚本は、意外性が満載だ。
まず、第一話のオープニングシーンに驚く。プールに紙幣が浮いているのを発見した子供達は、我先にと拾い上げていく。その後、子供達は店頭に走り、プラモデルなどを次々に購入していく。これから始まる物語、特に金に翻弄される人間の姿を、示唆するシーンだ。金に目がくらむ子供達の姿は、なんともグロテスクだが、昨今の映像作品では見た記憶が無い新鮮なシーンだ。

s-ハゲタカ


特筆すべきは、臨場感溢れる買収合戦の現場を描いたシーンだろう。手持ちカメラによる撮影で、買収の裏側がまるでドキュメンタリーのようにリアルに描かれる。都銀と外資系ファンドが次々と買収方策を企てる様子は、興味に尽きない。
ところで、大空電機買収のエピソードでは、ITベンチャー企業が登場し、一連のライブドアの報道と酷似した展開となっている。事実は小説よりも奇なりというが、ライブドアの一連の報道が、ドラマのネタになり得るほどおもしろい、ということの証左だろう。僕としては、もっとオリジナリティを押し出してもらいたかったが、これはこれで分かりやすくて良かったのかもしれない。

経営現場のリアルな描写に加え、芝野と鷲津の対立を描いた人間ドラマにも目が離せない。物語の進展とともに、鷲津の目論見が、単なる営利だけにとどまらないことが、明らかになってくる。鷲津が悪から正義へと、立場が変っていくさまは絶妙だ。注目すべきは、鷲津の仕事の姿勢が、第一話から変化せず常に一貫している点だ。芝野とともに視聴者も、鷲津を単なるハゲタカだと誤解していたことに気づかされる。これも脚本の勝利だ。
脚本に加え、大友啓史、井上剛、堀切園健太郎ら演出陣の活躍にも触れておきたい。特に第二話における、雨の中の芝野と西野のシーンが印象的だった。これは井上剛氏の演出による。彼は、きっと映画監督としても活躍できる気がする。ちなみに現在、井上氏は、朝ドラ『ちりとてちん』の演出も行っている。

最後に、ITベンチャーを虚業だと吐き捨てる鷲津の姿は、見ていて気持ちがよかった。NHKのニュースでは、恐らく制限される発言だろうが、ドラマにおいては容認されているようだ。ドラマはジャーナリズムの一種だと、元NHKディレクターの和田勉が言っていたと思うが、本作も投資ファンドの実態を立体的に描いてみせた点で、ジャーナリズムとなり得る気がした。
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 機械材料加工学Ⅱ 

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kkaazz2000

Author:kkaazz2000
技術系。神奈川在住。

歴史から消えつつあるカルト映画たち。さもありなんという作品から、なぜこれがという作品まで。そんな不可思議な世界にはまりつつある今日この頃です。

 
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