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ぼくたちの洗脳社会
2007-11-02 Fri 22:53
ぼくたちの洗脳社会ぼくたちの洗脳社会

岡田 斗司夫



 BSマンガ夜話でおなじみ(?)の岡田斗司夫による現代社会論。
氏の唱える「洗脳社会」は、A・トフラーの『第三の波』(1980年)と堺屋太一の『知価革命』(1985年)に触発されて思いついた概念である。
 『第三の波』では、人類の歴史を変えた大きな変革を波にたとえている。第一の波は、農業革命。第二の波は、産業革命。そして、第三の波が、情報革命である。トフラーは、情報革命により、農業革命や産業革命に匹敵するような大きな社会変革がおとずれると主張する。
 これに対し、堺屋は『知価革命』の中で、次のようにトフラーを批判している。

 「『第三の波』のすべてが変化する、という前提は社会構成員の価値観が変化する、ということである。その変化する価値観を具体的に述べない予測は不十分だ」(p28)

 トフラーは、価値観や社会システムがそのままで、情報に関わる技術のみ革新されるという未来を予測していたのだ。
 岡田は『知価革命』における次の一節をヒントにして、「洗脳社会」なる未来像を予測する。

 「豊かなものをたくさん使うことは格好よく、不足しているものを大切にすることは美しいと感じる、人間のやさしい情知」(p28)

これまでの自由経済社会では、「モノ余り」であったために、たくさんモノを消費することが是とされてきた。しかし、第三の波を経て「情報余り」の時代に突入すると、情報の大量消費を是とする価値観がおとずれると予測できる。情報の源はマスメディアが中心であるが、岡田は、そのどれもが偏った考えを植えつける洗脳装置であると言い切る。

 「マルチメディアの発達によって、歴史上初めてすべての人々が被洗脳者から洗脳者になるチャンスを与えられるようになる。それによって自由洗脳競争が始まる。」(p163)

 刊行から10年以上が経過しているため、現在ではほぼ死語になりつつある「マルチメディア」という単語を使用しているが、「ウェブ2.0」と置き換えられそうだ。人々は、洗脳により一人の人間の中に多くの価値観を有するようになり、また多くの価値観を併せ持つことがステータスとなる。経済的な豊かさが必ずしも幸せにつながるわけではない、との考えは今や多くの人が抱いている実感であろう。
 幸せの定説が崩壊した現在では、人々は幸せのありかを探ろうと努める。僕の理解では、自由洗脳社会とは、幸せを定義する幾種類もの価値観を、人々が互いに植え付け、洗脳し合う社会である。この社会では、洗脳技術の高い企業・政治家が台頭するのだ。いまの世の中を鑑みると、岡田の予想した洗脳社会が的中しつつある気がする。この興味深いキーワードは、残念ながら、流行らなかったが、社会を捉え直す重要な概念であると、僕は評価する。
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技術系。神奈川在住。

歴史から消えつつあるカルト映画たち。さもありなんという作品から、なぜこれがという作品まで。そんな不可思議な世界にはまりつつある今日この頃です。

 
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